Alibaba本社訪問・スマートシティ・ニューリテールについて

こんにちはarisabaです。

Alibaba本社に訪問したのでその様子と、Alibabaが取り組むスマートシティ、ニューリテールについて触れたいと思います。

Alibaba本社はもちろん杭州にあります。本社ではおよそ3万人が働いており、全部で8棟。広大な敷地なので皆さん社内のシェアリングサイクルで移動しています。本格的なジムもありましたし、見かける社員も若々しく、まるで大学のようでした。実際に皆さんキャンパスと呼んでいます。

(こぼれ話)Alibaba本社にあるスタバが中国で一番売り上げている店舗だそうです。日本よりもコーヒー1杯の値段は高い印象。中秋の名月が近かったのでスタバ限定の月餅が売っていました。Alibaba本社限定のマグカップ等はありませんでした。。余談でした。

 

本社訪問で聞いた話をもとに、スマートシティとニューリテールについてご紹介したいと思います。

ET City Brain(Alibabaの人工知能)によるスマートシティ化について

杭州市の街には交差点を中心に何千台もの監視カメラが設置されています。監視カメラからリアルタイムに集められるビデオデータによって、トラフィックや交通事故をオンライン分析、オブジェクト追跡(特徴の特定)し、トラフィックの最適化を行っていきます。例えばひき逃げの追跡が可能です。ビデオが事故を検知すると、事故を起こした車両のナンバーや特徴、何時にどこの方向へ逃走したかを検出し追跡を行います。トラフィックの最適化について、短期的には右折ラインの電子標識を変えたり。中期的には、道自体を変えて最適化していきます。長期では政策レベルで、車のナンバープレート等による台数制限実施するとのことです。これまで杭州の15%の渋滞時間が緩和されたとのことです。また、スマートシティ化によって犯罪の検挙率も上がったとか。今年の8月には上海市と共同声明を出し、上海をスマートシティ化し世界の模範都市に発展させていくと発表されています。

(こぼれ話)TCC(The Computing Conference)では顔認識や顔認証のサービス展示が多くありました。来店客の顔を認識し、年齢や性別のデータ収集分析するシステムや、顔認証で開けられる宅配ボックス、顔認証でAlipayと紐づけた決済システムなど、顔認証系の展示が多かったことが印象的でした。今回、中国で顔認証経験を積んできたのですが、帰国した際の羽田空港での顔認証ゲートの認証スピードは心配になるほど超高速で驚きました。近い将来顔認証が当たり前になりそうです。

ニューリテールについて

ニューリテールは2016年のTCCの際にジャック・マー氏が発表しました。オンライン・オフライン・物流が融合し、使用費者体験の向上と企業運営の最適化を図り新しい成長に導くということで、新型スーパーマーケット(盒馬鮮生)、無人店舗、デジタルコンビニ等が登場し、今中国でニューリテール現象が起きています。

鮮度が分からなかったネットスーパー。レジに並び袋に詰めて家まで持ち帰らなくてはいけなかった従来のスーパー。Alibabaの新型スーパーマーケット「盒馬(フーマー)鮮生」では、まさにオンラインとオフラインと物流が融合することで、スーパーで鮮度を確認し、袋詰めされて家に届く良いとこどりの新型スーパーです。と、言うことで、Alibaba本社の隣にあるAlibabaが運営する商業施設「亲橙里(チンチャンリー)」にある盒馬鮮生を視察してきました。

亲橙里はAlibabaが運営しているので、Alibabaが発売しているスマートスピーカーのお店やAlibabaのテクノロジーが採用されている店舗が多いです。アパレルのお店では、お店の前に置かれているサイネージの前に立つと顔を認識して画面上のマネキンが自分の顔になり、そのお店のお勧め商品などタッチパネル式で自在に着せ替えすることができます。表示されたQRコードを読み取れば購入することもできます。

実際に自分の顔が映って着せ替えができると、声を出して笑ってしまうくらいとても楽しいです。横にモデルさんが着用した写真も掲載されており、参考になります。そして、体形に合うかどうかはさておき、自分に似合う似合わないくらいは判断ができます。また、洋服屋さんに行くと値札が首についていたり脇についていたり、意外と探すのに苦労するのですが、値段もすぐに画面上で確認でき、QRコードを読み取ればAliPayで購入できちゃいます。

そして、本来の目的であった盒馬鮮生!

沢山の生け簀に生きた魚介類が。スッポンも生きたままパックに入れられて売られていました!自分で鮮度を確かめて、調理費用を払えばその場で料理して隣接しているフードコートで食べることもできます。ポイントその①は生け簀。生きた魚や蟹、貝など、種類も豊富でまるで市場のようでエンターテイメント性が高いです。

ポイントその②はこちら、物流の部分。WEBで注文されたものを係の人が買い物袋に詰めて、買い物袋を天井を這っているレールに引っ掛けます。レールは店舗裏の物流倉庫につながっており、倉庫の中でパッキング配送されていく仕組みです。店内では頭上を買い物袋が倉庫の入り口に向かって移動しています。

そしてポイント③。普通のスーパーとしても利用できます。会計はセルフレジです。バーコードをスキャンしてAliPayで支払い。レジ袋は有料。また、Alipayが無くても大丈夫。普通のレジもあります。普通レジを利用していたのは外国人だけでした。私もAliPayがなぜか使えなくて普通のレジを使って現金で購入しました。

そんなこんなで、終始圧倒されてあっという間の中国出張でした。便利に使えば使うほどその情報が吸い上げられていき、また便利になっていく。個人情報ってなんだっけ、こんなに吸い上げられちゃって大丈夫なのかしら、心配をよそに勢いが止まらずどんどん進化していく。いつの間にかAlibabaCloudもAWS、Azureに次いで世界3位と急成長しています。動向はチェックしておいて損はないですね。

と、いうことで次回AliEaters(Alibaba Cloud Developers Community)は2018年11月14日(水)、参加してみてはいかがでしょうか!11月11日は独身の日。Alibabaで1日に3兆円売り上げるスーパーセールが開催されます。日にちが近いので、独身の日にちなんだ発表も予定しています。乞うご期待☆

 

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