本記事はStray Labor氏の許可を頂き、こちらから引用しております。
Amazon Web Service (AWS) のコンピュートサービスであるEC2 に T2 インスタンスファミリーが加わりました。これまでの m1.small や t1.micro を置き換えるものです。
正直 t1.micro は無料利用枠が利用できることもあり、よく利用していましたが若干力不足があったのは確かです。ちょっと大きなビルドを通そうとすると、すぐにメモリ不足でビルドが失敗していました。
新しい t2 インスタンスファミリーは以下の3つのインスタンスタイプです。
インスタンスタイプ | vCPUs | メモリー (GiB) |
---|---|---|
t2.micro | 1 | 1 |
t2.small | 1 | 2 |
t2.medium | 2 | 4 |
インスタンスタイプ | 一時間の料金 |
---|---|
t2.micro | $0.020 |
t1.micro | $0.026 |
t2.small | $0.040 |
m1.small | $0.061 |
t2.medium | $0.080 |
t2.small と 同じ1 vCPU の m3.medium が $0.101 ですからぐっとお安い感じです。
また m1.small や t1.micro と比較して、お値段がぐっと安くなっています。
t2.micro は 無料利用枠で利用できるようになっています。
t2 インスタンスファミリーの興味深いところは CPU 性能がバーストすることです。
EBS gp2 と同じく CPU クレジットを受け取り、一定以上のCPU利用率でクレジットを消費します。
インスタンスタイプ | イニシャルクレジット | 一時間当たりの補充量 | ベースパフォーマンス | 最大クレジット残高 |
---|---|---|---|---|
t2.micro | 30 | 6 | 10% | 144 |
t2.small | 30 | 12 | 20% | 288 |
t2.medium | 60 | 24 | 40% | 576 |
1 CPU クレジットは、おおよそ1分間 100 % の使用率に相当します。
これまでの t1.micro でのバーストの仕方とずいぶん変わりました。
クレジットの残量は CloudWatch で確認できます。
- CPUCreditUsage
期間中に消費されたクレジットの量。5分間隔で更新される。 - CPUCreditBalance
クレジットの残高。5分間隔で更新される。
その他の主な制限事項は以下の通りです。。
- HVM タイプの AMI しか利用できない。
この制限があるので、現在 VPC NAT インスタンスとして利用できない。
でもいつの間にか VPC NAT インスタンスで t1.micro が使えるようになっていた。 - VPC 内でしか起動できない。
- インスタンスタイプ毎に起動できるのは20インスタンスまで
- 24時間で起動できるのは100インスタンスまで
- もちろん spot instance もダメ
利用シーンとしては、それほどアクセスの無いWEBサイトや、短時間で終了するバッチジョブのような用途でしょうか。
クラウドウォッチでクレジット残高を監視しながら残高不足になるようであれば、他のインスタンスサイズへの変更を検討することになると思います。
Amazon Elastic Compute Cloud User Guide (API Version 2014-06-15)
T2 Instances
http://docs.aws.amazon.com/AWSEC2/latest/UserGuide/t2-instances.html
Amazon EC2 Pricing
http://aws.amazon.com/ec2/pricing/
Amazon Web Service ブログ
【AWS発表】バースト可能な性能を持つ新しい低コストEC2インスタンス
http://aws.typepad.com/aws_japan/2014/07/low-cost-burstable-ec2-instances.html
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