こんちには。iriharaです。
AWSのEC2などでは、皆さんご存知のようにコントロールパネルから簡単に、スケールアップやスケールアウトが
可能です。しかし、スケールアップする際には、システムリブート(AWSのManagement ConsoleでEC2インスタンスのStop/Start)が
必要なため、以下のような注意点があります。
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■注意点 ・EC2インスタンスにEIPを付けていないと、起動し直した時にIPアドレスが変わってしまう。 ・インスタンスストア・ボリュームのデータが消えてしまう。 |
その他にも、Linux系OSの場合、サーバの各リソース(メモリ、ディスク、CPU、ネットワーク)の負荷状況などを
監視する目的で、システム状態監視ツールのsysstatをサーバにインストール設定して、サーバ運用に使用している
ケースもあるかと思いますが、注意すべき点があります。
それは、スケールアップする際に、異なるコア数のインスタンスタイプを選択して起動し直すと、
sarコマンドを実行しても、以下のようなメッセージが表示され、正しくログが採取できなくなってしまいます。
■メッセージ例(debian7.6の場合)
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# sar Cannot open /var/log/sysstat/sa20: No such file or directory Please check if data collecting is enabled in /etc/default/sysstat |
この場合、インスタンスタイプを変更した日のsysstatのログ(/var/log/sysstat配下など)を削除して、sysstatのサービスを
再実行する必要があります。
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# /etc/init.d/sysstat status [ ok ] sadc cron jobs are enabled. # /etc/init.d/sysstat restart [ ok ] Starting the system activity data collector: sadc. |
これにより、新しく作成されたログにデータが書き込まれるようになります。
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# sar Linux 3.2.0-4-686-pae (ip-172-31-14-23) 05/20/2015 _i686_ (2 CPU) 01:51:37 PM LINUX RESTART # ls -l /var/log/sysstat/ total 4 -rw-r--r-- 1 root root 336 May 20 14:11 sa20 |
このため、対策としては、インスタンスタイプを変更する前(サーバ停止前)に、前もって/var/log/sysstat配下の
ファイルを、別のディレクトリに移動しておく必要があります。
移動したファイルについては、以下のようにすれば、後から参照可能です。
■確認方法
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# sar -f /home/testuser/sa20 Linux 3.2.0-4-686-pae (ip-172-31-14-23) 05/20/2015 _i686_ (2 CPU) 01:51:37 PM LINUX RESTART 01:55:01 PM CPU %user %nice %system %iowait %steal %idle 02:05:01 PM all 0.00 0.00 0.01 0.00 0.01 99.98 Average: all 0.00 0.00 0.01 0.00 0.01 99.98 |
sarコマンドのオプションとしては、以下のようなものがあります。
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【オプション】 -A…全てのデータの表示 -n DEV…ネットワークの送信/受信パケットの統計情報の表示 -n EDEV…ネットワークのエラーパケットに関する情報の表示 -u…CPUの利用状況の表示。 -b…ディスクI/Oの利用状況の表示 -r…メモリとスワップの使用状況の表示 -W…スワップの統計情報の表示 -q…ロードアベレージの確認 $ sar -q -s…開始時間 $ sar -s 00:00:00 -e…終了時間 $ sar -e 03:00:00 -f…ファイルの指定 $ sar -f /var/log/sa/sa03 |
sysstatは、通常Linux系OSにインストールすれば、特別な設定などしなくても使用できるので、
システム状態の確認にはもってこいのツールです。
しかし、ZABBIXやcacti、hinemosなどの監視ツールを導入すれば、GUIでの確認も可能ですし、
一元的にサーバを管理でき、様々な機能(ジョブ管理、ポート監視、障害発生時のメール送信など)も使えるので、
監視システムの導入をお勧めします。
以上
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