[Tekton Pipelines] Tekton Pipelines cliを使ってみよう

Tekton Pipelinesは、Kuernetes上で実行するCI/CD形式のパイプラインツールです。Kubernetes Nativeなオープンソースとして開発されています。 TektonはThe Continuous Delivery Foundation(CDF)のプロジェクトとして採用されています。

本記事ではTekton PipelinesのCLIツールであるTekton Pipelines cliのインストールと概要を紹介します。

対象読者

  • Kubernetes-nativeなCI/CDツールを探している人
  • Cloud Delivery Foundation(CDF)に興味がある人
  • Cloud Nativeの思想に興味がある人

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もくじ

  1. はじめに
  2. 検証環境の紹介
  3. Tekton Pipelines cliをインストールする
  4. Tekton Pipelines cliをkubectlのプラグインとして登録する
  5. Tekton Pipelines cliのコマンド
  6. さいごに

はじめに

Tekton Pipelines cliはTekton PipelinesのCLIツールです。Tekton Pipelinesのタスクの管理や参照、実行などを行うことができます。Tekton Pipelines cliの実行には、Tekton Pipelines のインストールが必要です。Tekton Pipelinesのインストール方法は、前回の記事を参照してください。

検証環境の紹介

Tekton Pipelines cliの実行環境として、Windows10のWSL Ubuntu 18.04の環境を利用しました。

KubernetesはGKEを利用しました。検証に利用したKubernetesのクライアントおよびサーバのバージョンは以下の通りです。

Tekton Pipelines cliをインストールする

Tekton Pipelines cliをWindows10のWSL Ubuntu 18.04にインストールします。

  1. Git HubからTekton Pipelines cliのバイナリをダウンロードする。
  2. ダウンロードしたバイナリファイルを解凍し、実行パスを通す。

Tekton Pipelines cliをkubectlのプラグインとして登録する

Tekton Pipelines cliをkubectlのプラグインとして登録します。kubectlコマンドはPATHの通ったディレクトリにあるkubectl-の名前がプレフィックスとして付いた実行ファイルを、コマンドとして呼び出すことができます。
先ほどインストールしたtknファイル(Tekton Pipelines cli)にkubectl-tknの別名をつけてプラグインとして呼び出せるようにします。

kubectlのプラグインとして実行してみます。

Windows 10 Version 1803を利用している場合
Windows 10 Version 1803でkubectlプラグインを実行すると、cannot allocate memoryエラーが発生して実行できませんでした。

Windows 10 Version 1803を利用している方は、kuectlプラグインではなく直接tknコマンドを実行してください。

※以降の実行例ではWindows 10 Version 1903のWSL Ubuntu 18.04を使用しています。

Tekton Pipelines cliのコマンド

Tekton Pipelines cliのコマンドと実行例を紹介します。

tkn help

Tekton Pipelines cliのヘルプ画面を表示します。

tkn version

Tekton Pipelines cliのバージョンを表示します。

tkn task list

Tekton PipelinesのTask一覧を表示します。

-nフラグでネームスペースを指定することができます。

tkn taskrun list

TaskRunの一覧を表示します。STATUSでTaskの実行状態を確認することができます。

tkn taskrun logs <taskrun_name>

TaskRunの実行ログを表示します。引数としてTaskRun名が必要になります。

tkn pipeline list

Tekton PilelinesのPipeline一覧を表示します。STATUSでPipelineの実行状態を確認することができます。

tkn pipeline describe <pipeline_name>

Pipelineの詳細を表示します。引数として表示するPipeline名が必要です。

tkn pipelinerun list

PipelineRunの一覧を表示します。STATUSでPipelineRunの実行状態を確認することができます。

tkn pipeliberun describe <pipelinerun_name>

PipelineRunの詳細を表示します。引数としてPipelineRun名が必要になります。

tkn pipelinerun log <pipelinerun_name>

PipelineRunの実行ログを表示します。引数としてPipelineRun名が必要になります。

さいごに

本記事ではTekton PipelinesのCLIツールであるTekton Pipelines cliのインストールと概要を紹介しました。

kubectlコマンドだけだと、リソース名の取得や出力された情報の把握に手間がかかります。Tekton Pipelines cliを利用することでリソースの一覧、実行ログの確認、実行状態の把握などが、簡単にできるようになります。

前回紹介したダッシュボードでもcliと同様の情報を取得することはできます。しかしcliはコマンドさえ把握していれば情報取得は迅速にできますし、他のツールとの連携やアウトプットの加工が簡単にできます。ダッシュボードとcliではそれぞれの利点や不得意なところがありますので、状況や利用目的、利用者にあったツールを選択していきましょう。

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