WEBアプリケーションとは?サービス開発や仕組みを解説【現役エンジニアが言語・サーバーも含めて解説】
この記事ではWEBアプリケーションとは何なのか?どんな言語を使い、仕組みはどうなっているのか?を現役エンジニアが解説していきます。
WEBアプリの制作にはフロントサイド・サーバーサイド両方の知識が必要になり、WEB系知識を網羅していないと簡単には作ることができません。
記事を最後まで読んで頂ければ、WEBアプリとは具体的にどのような仕組みで動いているのか?開発には何の言語が必要なのか?WEBアプリ開発の流れまで詳細に知ることができます。
これからWEBアプリを開発したいと考えている担当者様はぜひ参考にして下さい。
WEBアプリケーションとは?
まず最初にWEBアプリケーションとは何かというとスマホアプリと違い、WEBサーバー上で動いています。
スマホアプリはスマホ上でのみ動作し、WEBアプリはWEBブラウザ上でのみ動作します。
中にはWEBブラウザでもスマホでも動作するサービスがありますが、システムの裏では別々のシステムが動作しており、データベース等で情報を共有しているケースが多いです。
またスマホアプリの場合は端末にインストールする必要がありますが、WEBアプリの場合は必ずしもインストールする必要はありません。
企業サイトや個人ブログなどのWEBサイトとWEBアプリは機能が大きく異なります。
WEBアプリでどんなことができる?
WEBアプリの機能は幅広く、様々なことをWEBアプリだけで行うことが可能です。
具体的にどのようなことができるのかは、実際に存在するWEBアプリを紹介して解説していきます。
①SNS
(YouTube・Instagram・Twitter・Facebook)
②ECサイト
(Amazon・楽天)
③情報アプリ
(食べログ・NewsPicks・クックパッド)
④業務効率化
(Slack・Skype・ChatWork)
あなたも一度は利用した事があるであろうサービスがWEBアプリとして作られ、機能しています。
他にもネット上の様々な機能の多くがWEBアプリなんです。
このようなWEBアプリはインストールする必要なく利用する事ができ、下記のようなあらゆる機能がWEBアプリとして開発されています。
- SNSの制作で重要なフォロー機能・いいね機能・投稿機能など
- 会員制機能、ショッピング機能など
- 情報アプリのようにレビュー機能、最適な情報を表示させる機能など
- 業務効率化ツールのチャット機能など。
WEBアプリの開発に必要な言語はたくさんあり、フレームワークも充実しているので、あなたが新しくWEBアプリケーションを開発したい場合でも、簡単なアプリであれば1からコードを書く事なく開発することも可能です。
WEBアプリ開発に必要な言語
WEBアプリ開発に必要な言語は1つではなく、目的に合わせて複数の言語が存在します。
WEB上の見た目を構成するHTML・CSS・JavaScriptの解説はここでは省いて、WEBアプリの根幹の部分を構成する言語は以下の3種類です。
①Ruby
②PHP
あなたが作りたいアプリによってどの言語を使用するべきかは違ってくるので、それぞれ解説します。
①Ruby
Rubyはかなり分かりやすく理解しやすい言語で、初心者から上級者まで多くの方に使用されています。
コードはシンプルな英語で読めるようにできており、直感的に機能を実装させる事が可能です。
Rubyを生み出したのなんと日本人のまつもとゆきひろさんで、実際に現場でコードを書くなかで「もっと分かりやすいコードはないだろうか」と考えて、自ら開発したそうです。
まつもとさんは「Rubyは純粋に楽しむために設計され、言語を作る人、使う人、学ぶ人すべてが楽しめることを目的としています」と言っており、日本人でこれからWEBアプリ開発を行いたい方に適している言語になります。
また、理解しやすくて簡単な言語と言っても、複雑なコードを書くことも十分可能で、実用的な様々な機能を実装できます。
Rubyで作られているWEBアプリにはクックパッドや食べログ、Twitter(当初)などがあります。
Rubyで実装できる機能はショッピングサイト機能、SNS機能、チャットボット機能、人工知能機能などRubyで実装できない機能はほとんどないと思って大丈夫です。
②PHP
PHPは世界・日本共に利用者が多い言語で、PHPに関する疑問はネットで調べると多くの記事を見る事ができます。
開発中に壁にぶつかってしまっても、PHPでは既にその問題を解決した方が世界中にいるので、調べて解決できる可能性が高いです。
企業サイト及び個人ブログで使用されているWordPressもPHPが使われており、汎用性の高い言語になります。
PHPで作られているWEBアプリはECサイトや検索エンジンのヤフー、口コミサイトのぐるなび、SNSのFacebookがあります。
Rubyと同じく初心者の方でも学習しやすく、理解しやすい言語です。
③Python
Pythonはここ数年人気の言語で、人工知能開発・データ分析・統計処理など高度な機能を実装する事ができます。
もちろんWEBアプリ開発にも使用されていて、分かりやすい文法と数学を使って書けます。
専用の制作ツールやライブラリも増えていて、今後最もWEBアプリ開発で使用される言語になる事が予想されています。
Pythonのメリットはシンプルなコードで理解しやすく、初心者向きで学習しやすく、開発するライブラリが豊富な点です。
コードがシンプルで学習しやすい点は初心者の方がアプリを開発する上で重要なメリットです。
RubyとPHPも初心者が理解しやすい言語ですが、Pythonが最も学習しやすいと思います。
また、Pythonには開発に役立つライブラリが豊富で、必要な機能を少ない工程で実装する事ができます。
Pythonで作られているWEBアプリはYouTubeやEvernoteがあります。
人工知能の開発に優れた言語なので、YouTubeで視聴者におすすめの動画が表示されたりするような機能を作る事ができます。
WEBアプリ開発の流れ
実際のWEBアプリ開発の流れを詳しく解説していきます。
WEBアプリの開発には制作フローをしっかりとイメージできているかいないかで、開発にかかる期間も労力も大きく変わってきます。
ここではアプリでどんなことをしたいかを考える段階からアプリ公開までの流れを説明するので、ぜひあなたが作りたいアプリをイメージしながらご覧ください。
【WEBアプリ制作の流れ】
①WEBアプリを考える
②WEBアプリの大まかな概要を決める
③WEBアプリの仕組みを知る
④開発言語とフレームワークを決める
⑤開発言語とフレームワークを勉強する
⑥開発を始める
⑦アプリを公開する
基本的にはどんなWEBアプリを制作する場合でもこの流れで行っていきます。
WEBアプリ開発は設計段階が最も大切になるので、時間を十分かけて行っていきましょう。
①WEBアプリを考える
まずはWEBアプリで行いたいサービス内容を考えます。
どんな人のどんな悩みを解決したいのか?
何に役立つサービスにしたいのか?
そのアプリが開発できればどれくらいの人が使用するのか?
WEBアプリを作る上で1番大切な根幹の部分になります。
なるべく深く構想を練り、アプリが提供できるベネフィット、USPをメインに置いて案をたくさん出していきましょう。
②WEBアプリの大まかな概要を決める
次にWEBアプリの大まかな概要を決めていきます。
概要とはアプリの設計のことで、どういった画面構成で、どんな機能を実装するのかを詳細に決めていきます。
WEBデザインのできる方はユーザーが使いやすいアプリにするために見た目の設計までこの段階で行うと良いです。
使用する言語が決まっていなくても、見た目のUIは決めてしまっても問題ありません。
また、ユーザーが行うアクションによって、どの画面に変わり、どういった結果になるのかを設計していきましょう。
③WEBアプリの仕組みを知る
WEBアプリの開発には、どういった仕組みでサービスが動くのかを知る必要があります。
まずWEBアプリにはクライアントサイドとサーバーサイドの2種類が協同して動いています。
クライアントサイドは私達ユーザーが目で見る事ができる、WEBアプリ上の見た目の部分をさします。
YouTubeやTwitterといったアプリのデザインなどは全てクライアントサイドの言語で作られています。
具体的にはHTML・CSS・JavaScriptという言語を使用し、見た目のデザインを整え、アプリに動きをつけることもできます。
次にサーバーサイドは先ほど解説したWEBアプリ開発に必要な言語を用いて作られています。
サーバーサイドの役割はクライアントサイドで入力された内容をサーバー側で処理し、データを保存したり、返答することです。
WEBアプリの豊富な機能はサーバーサイドの働きによって行われています。
④開発言語とフレームワークを決める
クライアントサイドはHTMLで文章や画像の構造を決め、CSSで文章や画像の装飾、配置を決めていきます。
JavaScriptではアプリ上の動きをつける事ができ、新しいユーザーアクションを生み出す事が可能です。
また、データベース管理する言語としてSQLがあります。
SQLはWEBアプリで使用するデータを管理保存し、必要な時に取り出したりする事ができます。
サーバーサイドでは先ほど解説したWEBアプリ開発に必要な言語の中から、作りたいサービス内容を考えた上で決めていきます。
言語毎の有名なフレームワークとしては、Ruby=Ruby on Rails、PHP=LaravelやCakePHP、Python=DjangoやFlaskなどがあります。
フレームワークを活用すれば、アプリ開発で頻繁に使用するコードを簡単に書く事ができ、開発効率を何倍にも高める事ができるので、言語を決めたら、使いやすいフレームワークを選んでみてください。
⑤開発言語とフレームワークを学習する
開発に使用する言語を決めたら、学習していきましょう。
クライアントサイドの言語であるHTML・CSS・JavaScriptはサーバーサイド言語よりも簡単に学習する事ができます。
サーバーサイド言語のRuby・PHP・Pythonは初心者が一人でアプリを作れるようになるまでかなりの学習時間が必要になります。
無料のプログラミング学習サイト、もしくは有料のプログラミングスクールに通い半年ほど学習を重ねれば、簡単なアプリを作れるようになれるはずです。
言語の基礎を学習した後はフレームワークで様々なチュートリアルに挑戦し、手を動かしながらアウトプットを続けてみて下さい。
⑥開発を始める
設計と使用する言語が決まったら、いよいよ開発を初めていきます。
アプリ開発を行う場合はコードがぐちゃぐちゃにならないように、簡単に実装して形になる箇所から書いていくのをおすすめします。
まずは必要最低限の機能が動くようになるようにしていき、後から改良を進めていきましょう。
⑦アプリを公開する
開発が完了し、アプリが動作するようになったらネット上のアプリを公開していきます。
スマホアプリと違い、WEBサイトを作成する時と同じようにドメインを取得し、サーバーにアップロードを行います。
サーバーにアップロードを行った後は、実際にアプリを使用し正常に動作するのかをチェックしましょう。
WEBアプリ開発はスカイアーチにお任せ下さい
今回はWEBアプリケーションとは何かについて解説しました。
WEBアプリを開発するには専門的な知識とスキルが必要で、初心者の方が独学で開発を行うのは非常に難しいです。
学習にかかるコストも時間もそれなりにかかってしまうので、WEBアプリ開発は知識のあるプロに制作を依頼するのが圧倒的におすすめです。
解説したWEBアプリ開発の流れをプロの豊富な制作経験からサポートを受ける事ができますし、クオリティの高いWEBアプリを希望通りに作る事ができます。
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