AWS導入は、スカイアーチネットワークスの「マネージドサービス」があって
実現できたようなもの。
インフラ面では1年間トラブル無しで、情報システム部門も関連部署も本来の業務に集中できています。
株式会社クリーク・アンド・リバー社 管理グループ 情報システム部 部長 大江 直輔氏(右)
株式会社クリーク・アンド・リバー社 管理グループ 情報システム部 システム開発セクション 永久保 征和氏(左)
23万人以上のプロフェッショナルとクライアント企業をつなぐエージェントとして確固たる地位を築く株式会社クリーク・アンド・リバー社。事業の拡大とともに、基盤となる基幹システムの最適化にも積極的に取り組んでいます。そのインフラとして、2015年12月よりAWSとスカイアーチネットワークスの「マネージドサービス」を採用し、着々とシステムを拡充させつつあります。その経緯や目的などについて伺いました。
- 株式会社クリーク・アンド・リバー社
- 所在地: 東京都港区新橋四丁目1番1号 新虎通りCORE
- 設立: 1990年3月
- 代表者: 代表取締役社長 井川 幸広
- 資本金: 10億3,559万円
- 事業概要: エージェンシー事業(エージェント業務、プロデュース業務、アウトソーシング業務、コンサルティング業務)教育事業、ライツ事業(著作権及びコンテンツの管理・流通業務)
- URL:https://www.cri.co.jp/
- 取材日時 2018年9月
- 記載の担当部署は、取材時の組織名です。
導入ポイント
- 事業とリンクした安心・安定を創出するインフラ運用管理
- コンテンツ運営管理の効率化のための基盤として期待
- インターネットからの攻撃に備えたセキュリティ対策と信頼性の向上
会社概要
人材・プロデュース・知財の3本柱で顧客に新たな価値を提供
株式会社クリーク・アンド・リバー社の事業について教えてください。
テレビなど映像系のクリエイターのエージェンシーとして設立し、その対象をゲーム、Web、広告などのクリエイティブ領域から医療や建築、会計、IT、研究など多くの領域へと広げてきました。現在23万人以上のプロフェッショナルを擁し、プロフェッショナルの派遣・紹介を行う「エージェント事業」や企画・開発・制作を行なう「プロデュース事業」、プロフェッショナルが生み出した知財を流通させる「ライツマネジメント事業」の3つの事業を展開し、2万社超のクライアントの価値創造に貢献しています。
さらに近年ではプロフェッショナルのアイデアと最先端技術を融合し、AIやVR、ドローン、ビッグデータ分析といった新たなサービスの提供にも取り組んでいます。
従来の課題
事業拡大に伴う基幹システムの連携強化と併行して環境を見直し
従来のインフラからリプレイスを検討された経緯を教えてください。
もともと当社の基幹システムとして、プロフェッショナルと案件のマッチングを行う業務システムがSIer管理のサーバー上でデータセンターにて動いていました。
マッチング業務の機能ではプロフェッショナルのデータと企業の案件情報が登録されており、希望条件に合わせて自動的に候補者がピックアップされるか、応募者側が希望する案件に手を上げるかの2つの方法で仮マッチングが行われ、担当者が両者を見ながらコーディネートする流れになっています。他にも実績登録なども実装されており、年々データが膨大になり、さらにコーディネーターの作業も煩雑になっていました。
そのため、データの一元管理および有効活用とシステム間連携による効率化といった点で将来を見越してリプレイスを図ることになりました。
さらに、契約に伴う各種申請・手続きのワークフローのシステムが別にあったのですが、シームレスな連携を意図して統合することも予定されており、それも大きな動因となりました。
インフラとしてAWSを選んだ理由を教えてください。
やはりクラウドは次世代標準という認識があり、その中で業界1位の実績を持っているということで「AWS」を選ぶというのは自然な流れでした。経営陣もクラウド利用についても積極的でいましたし、スモールスタートで始めてうまくいけば拡大するという考え方に対しても合理性がありました。さらに、アプリケーション開発を依頼していたSIerもAWSを推していたので、ことさら協議する必要もありませんでした。
選定理由
AWSにおける豊富な管理実績とSIerからの強力な推薦
スカイアーチネットワークスの「マネージドサービス」を導入された理由や経緯を教えてください。
AWS同様にSIerからの推薦と、AWS専門として豊富な実績があり、技術力はもちろん対応力もあると聞いていたので、違和感なく導入を決めました。
利用状況
縁の下からの密なサポートとトラブル時の真摯な対応に好感
「マネージドサービス」の利用状況について教えてください。
2016年3月の基幹システムのリプレイスから利用し、2018年6月のワークフローシステムの統合を経て、現在に至るまで伴走いただいています。
実は2016年のリプレイスの時にはスムーズにシステムが動かず、現場には大変な労力をかけてしまいました。当初は暫定的に旧システムと並行利用することになってしまいました。導入当時はセッション情報の継承問題でうまくログインができない、データベースのチューニングが悪くて画面遷移が遅いなど、非機能要件のサイジングや負荷分散に問題がありました。そのため、サーバーのスペックを拡張したり、アプリケーション/インフラの問題の切り分けや調査なども含めて、スカイアーチネットワークスさんにはかなりお手伝いいただきました。
「サイジング要件の適切な構築対応をしていただいたこともあり、大変スムーズに行うことが出来ました。」(永久保氏)
2018年6月の第2次システム更新の際には教訓を生かし、サイジング要件の適切な構築対応をしていただいたこともあり、大変スムーズに行うことが出来ました。
また、構築段階では週1回の定例会議を実施しSIerとスカイアーチネットワークスさんと当社の3社で直接コミュニケーションを行なっていたことも功を奏したのではないかと思います。
導入効果
インフラ最適化において存在を意識させない存在感
「マネージドサービス」の導入効果について教えてください。
もともとベンダー所有のデータセンター活用による運用管理を依頼していたので、運用負荷やコスト面などにはさほど違いを感じないのですが、AWSという新しい環境に移行する上で安心感が得られたのは良かったですね。船出は順風満帆とはいかなかったものの、なんとか落ち着きましたし。今ではかなり安定していて、月に1回の定例会でお会いするだけなので存在も忘れている時があるくらいです。でもそれがインフラとしては望ましい関係なのではないでしょうか。
それでも、大変だった時期を一緒に乗り越えたことで、信頼関係は強まりました。そうしたこともあって当社の現場でサーバー利用に関連する案件では、AWSとスカイアーチネットワークスさんの組み合わせを「うちの基幹システムで使っています」とおすすめしたこともあるんですよ。
「大変だった時期を一緒に乗り越えたことで、信頼関係は強まりました。」(大江氏)
要望と期待
スカイアーチネットワークスへの要望や期待があればお聞かせください。
ワークフローシステムは本稼働しましたが、フロントシステムやバックシステムとの連携が始まります。こちらでもしっかりフォローいただければと思います。
またAWSは様々な情報の更新が速く、しかも連絡が突然かつ英語なので、キャッチアップが大変です。そのあたりもSIer含めてフォローいただければありがたいです。