提案していただいたサーバレス設計で、調整工数を削減できたので、システム側の制限を気にせずにマーケティング施策の企画に注力できています
- (写真左)デジタル販売戦略部 西尾啓之様
株式会社メニコンは愛知県名古屋市を拠点に世界80ヵ国に代理店を有し、コンタクトレンズの研究開発から製造、販売までの機能を持っており、自社で一貫して安全性を重視した製品を提供できる体制を整えております。幾多の革新的製品や、メニコン独自の定額制コンタクト「メルスプラン」などのサービスを通じ、「より良い視力の提供を通じて広く社会に貢献する」ことを企業スローガンとし、高品質なコンタクトレンズを世界中の人々に提供しています。
今回は様々な特典、最新情報を提供するサービスClub Meniconで使われるポイント制度「MENICOiN」運用に関わるシステム構成をAmazon Web Services(以下、AWS)で開発、実現しました。様々なニーズに合わせたキャンペーンを実施するため、システムも柔軟に対応する必要がありました。スピード感を持ってマーケティング施策を打つための、AWS活用方法をご紹介します。
- 株式会社メニコン
- 所在地:〒460-0006 愛知県名古屋市中区葵三丁目21番19号
- 設立:1957年7月
- 代表執行役会長:田中英成
- 代表執行役社長:川浦康嗣
- 企業概要:
- コンタクトレンズ事業
- 動物医療事業
- 環境・バイオ事業
- ライフサイエンス事業
- URL:https://www.menicon.co.jp/
- 事例公開 2024年10月23日
導入ポイント
- マーケティングコミュニケーション施策に合わせた柔軟で最適なシステム構成を提案してもらえた
- 以前インフラの構築・運用もお任せしていたので、スムーズな引き継ぎ、プロジェクトの進め方が期待できた
- AWSに対する高い専門性が期待できた
導入した主なサービス
事業概要
今回AWSを活用したサービスを教えてください。
西尾様:「Club Menicon(以下、クラブメニコン)」で使えるポイント制度「MENICOiN」を管理するシステム「MENICOiN Manager」ならびに関連システムをAWSを使って構築、またMENICOiNに関わるシステム構成をAWSを利用して最適化しました。
Webサイト:https://www.clubmenicon.jp/
クラブメニコンは2024年現在、130万人を超える会員様に利用いただいています。クラブメニコンではレンズをはじめ様々な最新情報を受け取ることができるほか、MENICOiNを貯めることで、様々な特典を受け取れます。このようにお客様との重要な接点であるクラブメニコンと、ポイント制度であるMENICOiNは、お客様とのマーケティングコミュニケーション上、重要なツールと言えます。
以前、オンプレミスからクラウドへ移行しましたが(過去記事参照)、これはお客様へよりシームレスで革新的なサービスを極めてスピーディに実現すること、一方で保守対応から脱却し攻めのITを実現するという難しい課題を解決する目的があったためです。
今回はクラウドをさらに活用し、よりスピーディなマーケティングコミュニケーション企画を実現するため、プロジェクトの発足に至りました。
経緯、導入前の課題
AWSを活用する前の課題について教えてください。
西尾様:これまでMENICOiNの管理には、異なる管理用のシステムを使っていたのですが、キャンペーンごとにインフラ構成を変えるなど、システム側でも多くの作業が発生していました。それを改善するために、AWSでのシステム構成変更に踏み切りました。
例えば、アンケートに回答してもらうとポイントを付与するキャンペーンを実施すると、従来の運用ではポイント付与が翌月になってしまっていました。お客様にとっては不便でしかありません。
また、システム構成変更に合わせ、システム上での個人情報の管理方法を工夫し、効率性と、セキュリティの向上の両立を目指しました。
スカイアーチネットワークスに構築をお任せいただいた理由について教えてください
西尾様:私は元々エンジニアだったのですが、AWSへの高い専門性を持ったエンジニアが在籍しているのを感じて依頼しました。また、前述したように、インフラの構築・運用を担当していただいているのも大きかったです。我々としては同じ会社に依頼できると、もろもろの調整の手間がかからなくなります。また、前回の案件の内容を知っているので、その後の開発もスムーズになると思いました。
導入効果、ご期待いただくこと
導入後の効果はどのように感じていますか。
西尾様:ポイントを付与するシステムに関する調整工数が1/3ほどになりました。また、ポイント付与に関わるキャンペーンが、現在同時並行で40本ほど走っているのですが、それらのポイント付与作業から解放されました。
スカイアーチネットワークスの担当エンジニアの方がフロントとしても、開発もされているので、非常にスムーズにプロジェクトを進めることができました。また、ご提案いただいたサーバーレスアーキテクチャを採用したことで、トラフィックの増減、サーバーのキャパシティを気にしなくてよくなったので、心配事が一つ消えて、負担が減ったことも良かった点の一つです。
今後やってみたい開発などの計画はありますか。
西尾様:商品をご購入いただいたお客様とオンラインでもつながっていけるようなキャンペーンを企画していきたいと考えています。今後、システム側の制限を気にせずにキャンペーン施策を打てるようになるのは嬉しい変化です。より便利でお客様にとってお得な施策を提供していきたいと思っています。
今後スカイアーチネットワークスにご期待いただくこと、ご要望があれば教えてください
西尾様:我々の意図を読み取ってもらえ、スムーズな進行ができ、プロジェクトも成功に至りました。今後異なるプロジェクトもお任せできるとありがたいので、インフラだけでなく、システム開発力をさらに強化いただければ、嬉しいです。