大阪経済大学が目指す"創発の場"実現に向けて、AWSで公式サイトを強化 ~安定運用とコンテンツ充実で100周年に向けた情報発信を加速~
大阪経済大学は2022年に創立90周年を迎えた歴史と伝統のある大学です。この間、建学の精神「自由と融和」に基づいて、4年間を通じて行われるゼミナール形式の授業に象徴される少人数教育に力を注ぎ、また、「人間的実学」を高く掲げ、実社会で具体的に役立つ知識や能力の修得と、良識ある市民としての人間形成をあわせて追求してきました。現在は節目を迎える2032年に向けて、100周年ビジョン「DAIKEI 2032」を掲げ、答えのない課題と向き合い新たな価値を生み出す「創発の場」となることを目指しています。
今回は、AWSで公式サイトの導入をされた大阪経済大学の企画部 部長 加藤正憲 様、企画部 広報課 課長 高濱悠紀様にお話を伺いました。
- 大阪経済大学
- 所在地:〒533-8533 大阪市東淀川区大隅 二丁目2番8号
- 設立:1932年(昭和7年)
- 代表者:学長 山本 俊一郎
- URL:https://www.osaka-ue.ac.jp/
- 事例公開 2024年4月2日
導入ポイント
- AWSの導入で、システムの冗長化ができる
- スカイアーチネットワークスとの契約で、運用保守までお任せできる
事業概要
AWSを導入した、貴学のシステムについて教えてください。
加藤様:本学の広報課が運営している公式Webサイト等にAWSを導入しています。以下のように、データベース(DB)、ウェブサーバー(WEB)、Web Application Firewall(WAF)、ロードバランサー(LB)で構成されています。
構成図
導入経緯、導入前の課題
AWS導入前の課題を教えてください。
企画部 部長 加藤 正憲 様
加藤様:大学のWebサイトというと、受験生に向けた情報発信がメインだと思われるかもしれませんが、受験生の保護者や卒業生、企業、地方自治体、地域の方々など、実際は全方向的な情報発信が求められます。
また、Webサイトを通じたコミュニケーションでは、平常時やアクセスが集中する時期、学生への迅速な告知が必要なタイミングなど、求められるリソースが絶えず変わります。そのため、これらの要求に柔軟に対応できるインフラが必要です。特にコロナ禍では、時々刻々と状況が変わる中で情報を断続的に発信する必要に迫られました。
高濱様:本学では、過去に合格発表などアクセス集中時につながりにくくなることがあり、それを回避するために担当者が事前に予測してサーバーの設定を行うなど、管理面で課題を抱えていました。
クラウド導入のきっかけはなんだったのでしょうか。
高濱様:直接的なきかっけは、本学サイトで使用しているプログラミング言語の関係で、サーバーのOSをアップデートする必要に迫られたことです。セキュリティを担保するためにサービスを切り替えなければなりませんでした。切り替え先のサービスを検討するにあたって、すでに業務の中でクラウドを利用していたこともありクラウドに対する抵抗はありませんでした。むしろ、災害対策の面からもクラウドがいいのではと考えていました。
企画部 広報課 課長 高濱 悠紀 様
加藤様:私は前職の経験から、企業でクラウドが普及していることは知っていましたし、ここ最近の普及状況を鑑みるとクラウドを導入しない理由がないと考えていました。いろいろなタイミングが重なって今回の導入に至りました。
導入効果
導入前後で変化はありましたか。
高濱様:導入後は、アクセスが集中してもつながりにくくなることがなくなりました。その他のトラブルも今のところ発生していません。
加藤様:安定的な運用のおかげで心配事が減りましたね。
高濱様:今やWebサイトはインフラであり、スムーズにアクセスできることが大前提ですが、AWS導入によって人が予測できないアクシデントにもシステムが対応できる環境を整えられたのはよかったです。
運用コスト面ではどうでしょうか。
高濱様:サーバー利用料を約4割削減できたのは大変ありがたいことでした。
加藤様:削減した予算は保守費に充てて、担当者の業務負荷軽減を図るのに活用しました。
今後の展望
今後の展望についてお聞かせください。
高濱様:2032年に本学は100周年を迎えます。2032年に向け、教職員や学生で本学を創発の場にしようとインナーブランディングにも取り組んでいます。その一環で、公式ホームページに総合キュレーションサイトを新設し、本学ではどのような教育や取り組みが行われているのか、学生たちはどのように学生生活を送っているのかなど、大阪経済大学の様々な学生、教職員の活動を記事にまとめて発信しています。サイトを通じて学内外の人々をつないでいけたらと考えています。
加藤様:大学のホームページには情報の発信とアーカイブの役割があると考えています。発信ではいつも快適につながること、アーカイブではデータ容量が増えていくことに対応できる環境が求められます。今回のクラウドの導入で環境が安定したので、私たちはコンテンツの企画や編集に集中することができるようになりました。今後は、次のステップである大学全体での情報発信に向けて、取り組みを継続していきたいと考えています。